チェリーブロッサムズ

Drum Corps Fun vol.2(2007年4月11日発行)に掲載

チェリーブロッサムズは今から28年前に東京郊外のベッドタウンである八王子市で「八王子チェリーズ」として結成されました。ドラム&ビューグル・コーに編成替えをしてからもすでに19年が経ちますので、もはや老舗と言って良いかもしれません。
しかし残念なことにまだJMBAの全国大会に出場したことが無いため、全国的にはご存じない方がほとんどかと思います。
そこで、もっとチェリーブロッサムズのことを知って頂けるよう、この場をお借りして私たちの活動をご紹介させていただきます。

ちなみに「チェリーブロッサムズ」だと長くて若干言いにくいので、メンバーは普段「チェリーズ」と略しています。本当は「CB」とカッコよく略して広めていきたいところなのですが、11年も経つのにメンバーにはなかなか定着せず今に至っています。残念ながらアルファベットは日本人にちょっと向いてないようです。

【We are the “Corps”】

チェリーズは、団体名のとおり「ドラム&ビューグルコー」として、全てG管の金管楽器(ビューグル)と打楽器、カラーガードで構成されている一般団体です。これだけだと普通のマーチングバンドと楽器が違うだけじゃないかと思われるかもしれませんが、根本的な違いは団体名の最後の「コー(Corps:小隊)」という単語に表れています。他の団体でも当たり前のこともあるかと思いますが、その一端をご紹介しましょう。

まず、ドラムメジャーやスタッフからのコール(命令)は絶対です。「スタンバイ」「テンハット」「パレードレスト」などのコールがかかっている状態では自ら勝手に動くことや話をすることは一切できません。たとえ雨が降ろうとヤリが降ろうと駄目です。そのため、周りの方々に挨拶をしていただいたとしても、そちらを向いたり挨拶を返したりすることはできないのです。(決して無視しているわけではないので誤解しないでください…。)
さらにユニフォームを着た時は「ドラムコーの正装」にふさわしくない行動は制限されるため、飲食・喫煙は禁止(水分補給だけは可)で椅子や床などに座ることも原則禁止です。

また、私たちは何でもきっちり揃えます。一人一人の姿勢から楽器の高さ・スティックのハイト・フラッグの角度などをきっちり揃えるのはもちろんですが、楽器を置く時にはその都度きっちり並べて置き、ミーティングの時はきっちり並んで待機し、みんなで移動する時は基本的に隊列を組んで移動するなど、もう何でもきっちり揃えます。これは、より良い演奏演技をするためには当然楽器などは大切に扱わなければならないということと、何時いかなる場合も速やかに対応できるよう整理しておくということが目的です。
この他にも練習中にミスを犯したら腕立て10回!などいろいろあるのですが、スペースの都合上このぐらいにしておきます。

このような様々なルールはもしかしたらプレイにマイナスに作用してしまう部分もあるかもしれません。しかしドラムコーという集団は、ただ単にマーチングのショーを行うためだけの集団ではありません。より厳しい規律の中で自らの義務と責任を果たし、全体の調和に努めるといった社会教育の一環としての活動を目的としている以上、これらのルールはしっかりと守り、日々努力を積み重ね、常に最高のショーをお客様にご覧いただけるように努力しなければなりません。

このように、私たちはドラムコーとしての「Spirit」を誇りを持って継承しつつ、チェリーズらしいショーをより多くの方にご覧いただけるよう、これからもメンバー・スタッフ一丸となって進んでいきます。

【Small or Big?】

例えば学校でマーチングをやっていて、卒業した後にも続けようと思って一般団体に入ろうと考えたとき、やはりどうしても全国大会の常連である大編成の団体に目が行くと思います。あのフォーメーションの中に飛び込んでみたい…そしてその中で上手になりたい…と憧れを持たれる方も多いと思います。確かにいまのチェリーズはメンバーも少ないですし、全国大会に出場したこともありません。しかし、人数が少ないからこそ、一人一人の役割は重くやり甲斐も大きいですし、ここ数年では、カラーガードがDCJ Championshipでキャプション別で1位に輝いたり、I&E Contestでソプラノビューグルのソロが2位を取った実績もありますので、技術的にひけを取っているわけでもありません。またメンバー同士の仲が良いというのもこの人数ならではだと思います。
とは言っても、チェリーズが全てにおいて最高だとは私たち自身もさすがに思っていませんので、これから団体選びをするという方には、いろんな団体を生で見た上で納得のいく団体を選んでいただければと思いますし、その結果チェリーズに来ていただければ、私たちもとても嬉しいです。

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