ジョーカーズ

Drum Corps Fun vol.2(2007年4月11日発行)に掲載

「賞」「成績」よりも、もっと大切にしているもの、それは「楽しむ」という事!!メンバー1人1人が本当に楽しみ、とても輝いている。また、見ている人が楽しく、つい笑顔にさせてくれるショーはすべてJOKERSメンバーの手で作り上げている。他のチームとは一味も二味も違うJOKERSの魅力を探るべく、練習にお邪魔した。

JOKERSは近畿一円のマーチング愛好者が集まり、1989年に結成された一般のドラム&ビューグルコーです。15年目の節目を迎えたことから2005年度より『JOKERS DRUM & BUGLE CORPS』と名称を改名し新しくスタート。

隊員は社会人・学生・高校生・中学生で編成され、18から20歳前半が多く所属している。練習は、3月から6月は主に琵琶湖湖岸で練習、6月からは体育館を使用。体育館は主に滋賀県の野洲の体育館を使用するが、日曜に一日中楽器を鳴らす事を許されているところは数少なく、時には辺鄙なところに行くことも…。練習場所には近くの人たちで車を乗り合わせて行き、乗り切れない時は公共機関を使用する。

この日の練習場所は、滋賀県の某体育館。午前中は、ストレッチ・ウォーミングアップをし、個人練習・パート練習が中心。午後からは、全員で合奏、ドリルのクリーニングが行われた。本番の楽しいJOKERSの姿を感じさせない程練習は真剣で、決して妥協を許さない。メンバーがスタッフとして指導にあたっている事もあり、完璧な信頼関係ができている。そして、何より受け身の姿勢のメンバーは誰一人としていない。「もうちょっと、こうしたら良いよ。」という意見に対して、必ず、「今度はどうでしたか?」と一つ一つの動きを忠実に研究し、言われたことをただやるのではなく、確実に自分の物にしていくのだ。最後にランスルーをして練習が終了した。

JOKERSの隊長 飯田素之氏に話を伺った。
「どこのバンドにも負けない心を持っています。それは『楽しむ』という事。『ショーを見て頂いている方に楽しんでもらう』ことは何よりもメンバーの1人1人が楽しんでショーをすること。JOKERSは外部の指導者をいれていません。シーズンを通してショーをスタートさせ、メンバー1人1人がショーを作り上げていくんです。決して、楽なことではないです。時には辛いと思うこともあります。それでもメンバーみんなで助け合い、励ましあい、その中から生まれる『信頼』『友情』そして同じものを目指す仲間だからこそ分かち合える『感動』こそが何事にも勝る尊いものであり、またその仲間と共に演技するステージこそが『本当の楽しみ』であると考えています。」

マーチングが好き!JOKERSが好き!という気持ちがとても伝わってきた。メンバーには、目には見えない「絆」がある。それは同じ仲間と共に「楽しむ」という考えを持っているからこそ生まれるものだと感じた一日だった。今後のJOKERSの活躍に目が離せない。

JOKERSの由来
チーム名のJOKERSとは、トランプのJOKERのこと…。JOKERは他のナンバーカードと違って、類似することのないたった一枚の切り札であり、ゲームを支配するスリリングな存在なのです。強く、そして愛される個性を目指して誕生したのが、我々「JOKERS」なのです。

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