武蔵野中学・高等学校 マーチングバンド部WINGS
Drum Corps Fun vol.2(2007年4月11日発行)に掲載
創部以来、「見て・聞いて・楽しい音楽」を常に目指し、マーチングがまだ珍しかった時代から現在ではようやく馴染みのある言葉となりつつある『ミュージックスポーツ』というキーワードを大切に活動を続けている。
武蔵野中学・高等学校は創立85周年を迎える歴史のある学校。そんな中でマーチングバンド・ソングリーダー部は創部が1966年、42周年の伝統あるチーム。平成16年より共学校となったこともあり、現在では中学生から高校生まで男女合わせて50名で活動している。部員のほとんどが楽器等未経験で入部しており、4月から6月までは基礎練習・体力づくりに重点を置き、練習を進めているという。
「昔は部員200人の時代もあり、長い間、吹奏楽連盟のマーチングフェスティバルにおいて全国大会に出場し続けていました。マーチングを紹介するためにモンゴル・旧ソヴィエト・中国などの海外遠征にも行き、とても活動の範囲は広かったです。」と顧問の大久保忠直先生は言う。
東京都の団体は団体間の交流が盛んで、近年でも、平成12年末より平成13年にかけフランスのパリにおいて、東京都合同バンド“STAR OF TOKYO”として「2001年ニューイヤーパレード」に日本より初参加。平成14・15年3月にもアメリカハワイホノルルパレードに東京都合同バンド“MJ Honolulu パレード”としても参加もしているという。
学校には全国的な活躍をするクラブも多く、マーチングバンドも代表的なクラブの一つだそうだ。
近年では東京都大会では金賞、関東大会では銀賞受賞、9月に東京体育館で行われたJAPAN CUPでも入賞を果たしている。
最後に目標を聞いてみたところ、部員全員が一丸となって練習に取り組み、パワーを感じさせる演奏と演技、動きを身につけることという。そして、マーチングが盛んな関東支部では勝負というよりも武蔵野らしい演技・演奏が出来るように日々努力していきたいと力強いコメントをいただけた。
顧問 大久保 忠直
技術の向上はもとより、クラブの活動を通じて自分の責任を果たすことによって、他人に迷惑を掛けない社会人となることを学ぼうと努力しています。また、自分たちが活動できるのは周囲の方々のおかげであると常に意識し、感謝の気持ち、礼節を学んでいます。多くのパレードやイベントに積極的に参加出場し地域に貢献することも勉強の一つです。学校内外で何事につけ注目を集めるクラブなので、各部員が自覚と誇りを持って活動することも大切にしています。
部長 長島 佳名子
中学1年生の時マーチングと出会いこの部活に入り、多くの事を学びました。
初めて大会に出た時、演技終了後に達成感で涙が止まらなかった事を今でも覚えてます。たった10分間のショーのために、半年間という長い時間をかけて練習し、同じ曲やドリルを毎日何度も繰り返し練習し、ようやく大会に出られるという一つの作品を作るという事が、どれだけ大変な事なのかを部長として改めて感じました。家族や先生、友達やチームの仲間、コーチの方々などたくさんの人達に支えてもらって活動が出来ているという感謝の気持ちを常に持ち、見ている人全員に感動を与えられる、武蔵野にしか出来ないショーを作り上げていって欲しいです。人数はかなり少なくなりますが、少ないからこそ隣りの人を思いやる気持ち=チームワークを大事にして、伝統を受け継いでいって欲しいと思います。
副部長 渡辺 輝
マーチングを経験し学んだことは、一つのことに集中出来るようになったことです。人間、継続して同じことをやり続けることは難しいと思います。飽きっぽい性格だったのも、入部してからは「ひとつのことをどこまで追求できるかが大切だ」というハングリー精神を学びました。
また、チームメイトはみんな明るく、とにかく元気です。男子部員も圧倒されるくらいパワフルできつい練習もみんなで声を出し合って気合を入れ合います。「元気があればなんでもできる!」というアントニオ猪木氏の格言が似合うチームです。マーチングを通じ、一緒に泣き、一緒に笑い、一つの目標を追いかける。そんな時間が本当に楽しい時間です。
新部長 清水 春華
厳しい練習もあるし、部員同士でぶつかり合うこともたくさんありますが、All for one,one for allという言葉を胸にみんなで支え合っていくべきと思っています。目標は大会での結果ですが、目的は人間形成。武蔵野の色、明るいイメージを生かして、見て下さる方々に楽しんで頂けるよう日々努力をしていきたいと思います。