雲仙市立小浜中学校吹奏楽部

Drum Corps Fun vol.3(2008年3月25日発行)に掲載

湯煙の立ち上る温泉街と、海に落ちる美しい夕日を同時に眺めることのできる小高い丘の上に、雲仙市立小浜中学校はあります。全校生徒数129名。部活動が盛んで、九州大会や全国大会に出場するクラブもあります。

吹奏楽部は19年度、1年生16名、2年生16名、3年生7名の39名で活動しました。

吹奏楽部の創立は昭和40年11月。平成3年よりマーチングに取り組み現在に至っています。 吹奏楽コンクールでは過去10回、九州大会出場を果たし、またマーチングにおいては吹奏楽連盟のコンテストで九州大会出場13回を数えます。平成16年から18年まで3年連続全日本マーチングコンテストに出場し、18年には金賞を受賞しました。今年度はマーチングバンド・バトントワーリング全国大会にも九州代表として初出場し、金賞を受賞しました。

学校内外、特に地域のイベントに多数出演の依頼を受け、毎年小浜温泉湯祭り、雲仙花祭り、産業祭や、ハウステンボスのマーチングフェスタではパレードやマーチングのプログラムで参加しています。コンクールやコンテストで好成績を上げるに伴い、広範囲に渡って演奏させていただく機会が増えてきており、今年度は県内に留まらず、福岡や熊本まで出向いてイベントに参加する機会も得ました。また一年の活動の集大成として毎年3月に定期演奏会を開催し、その演奏会を楽しみに、遠くから足を運び喜んでくださる方々も増えてきています。その定期演奏会も、今年で31回を数えます。
地域に根ざした吹奏楽部として広く親しまれています。

練習はほとんど休むことなく行っており、大会が近くなると部員が自主的に、朝・昼・放課後と練習し、休日も朝から夕方までほとんど休む者もなく参加しています。毎週全員で話し合う「全体会」を設定し、問題点改善のための方策を自分たちで考えるようにしているということです。また、高い目標を設定し、強くその達成の意識化を図ることで仲間意識を更に強め、そのための努力の糧としています。練習は明るく楽しくを信条とし、「練習は笑顔で」が大切なモチーフです。練習後の反省会の終わりには毎日部訓を唱えるとの事です。

一つ 小浜中学校吹奏楽部員は、勉強と部活を両立します。
一つ 小浜中学校吹奏楽部員は、チームワークを大切にし、大きな声で挨拶をします。
一つ 小浜中学校吹奏楽部員は、自覚と誇りを持って何事にも全力を尽くします。
Do our best! 積極的に練習しよう!
練習は本番のように、本番は練習のように、練習で泣いてステージで笑え。つらいときも悲しいときも、嬉しいときも楽しいときも、目標が同じ音楽仲間がいる。先輩も後輩もそして先生も、みんな大事な音楽仲間だ。
One for all. All for one. 一人はみんなのために。みんなは一人のために。

部員1人1人が目標に向かって安心して部活動に打ち込んでいける環境も整っています。雲仙市の理解と支援、学校側の深い理解と協力があり、たくさんのOBの指導協力や保護者会の協力体制も強力である小浜中学校です。

昭和55年以来、27年間に渡って指導を続けてきた森下晃英氏は小浜町にある「一妙寺」の住職であり、小浜幼稚園の理事長という役職。社会人バンド「OBAMA JAZZ ALLSTARS(通称OJA)」の代表者でもあり、地域の小学生を集めて「おばまサウンド・スマイル・キッズ」の指導も行っている。大変多忙な中、小浜中学校吹奏楽部の指導を熱心に行っている。音楽を通しての人間教育を信条に、「心を育てる指導~感謝・礼儀・夢をあきらめずに努力する心」を目指してきました。OB達は卒業後も人生相談をするため、連絡を取り集まってきます。

このような熱心な指導者や温かく支援してくださる多くの方々に恵まれ、部員達はこれからも、これまでの伝統を引き継ぎ感謝の心で、なお足下をしっかり見つめて活動していくものと思います。また、「学校や地域に貢献し、更に目標を高く掲げ、明るく成長できる部活動をみんなで力を合わせて行っていきたいと考えている。」と顧問の永田静子先生よりお話いただきました。

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