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2009 WGI World Championship

WGI【Percussion部門】focus –Spring 2009より

カラーガードの熱戦から11日間が経ち、4月16日WGIは再びデイトンでチャンピオンシップ後半戦〔パーカッションアンサンブル〕をスタートさせた。新旧ともに素晴らしい面々がフロアーに顔を揃え、そして最後には8チームが金メダルを持ち帰った。特にインディペンデントワールドの勝者は、ほんの僅かなポイント差で競り勝ったのである。勝ちを逃したチームも自分達が成し得た功績への満足感と来年への期待と希望を十分に得たに違いない。
17回目の『WGI percussion world championship』は大歓声のうちに幕を下ろした。しかし、この思い出は何年経とうと人の心に色褪せずに残っていくだろう。
初日から最終日の最後のショーまで、その三日間で総勢179ものドラムラインが熱烈なパフォーマンスを見せ観客を魅了した。

PERCUSSION INDEPENDENT WORLD

観客達はトップ3チームが僅か1点以内で順位を争う、その激戦にすぐに引き込まれていった。prelimsがスタートしそれぞれのショーが終了した後も、彼らはまだ1点内で順位を争っていた。それぞれのキャプションごとに別々のチームが高評価されることで、WGIの歴史の中でも最も鮮烈な光景になったことだろう。

第1位のRhythm X は「タッチ」という名のショータイトルで体全体を、そして人同士のコンビネーションともいえるビジュアルを駆使し、斬新な演技で連続となる2度目の優勝を獲得したのだった。そして民族舞踊や戦いのための儀式などを、威嚇するようなメイクとダークなカラーで全体を彩り表現したRiverside Community Collegeは「totem」というショータイトルで銀メダルを獲得した。銅メダルを獲得したMusic City Mystiqueは迫りくる死への感情を描いたショー「requiem」で会場を圧巻した。第4位のPulse percussionは例年に続き順位を上げていくことに成功した。「breath」”息、息遣い”と題した、呼吸のダイナミクスを表現したショーはまさに観客を「息切れ」させるような熱演であった。16人のダンサーを登場させ、像を模るポージングを随所に散りばめ神秘的なショーを見せた第5位Redlineのタイトルは「sculpted」。第6位のUnited percussionはアメリカという国、そして歴史を「one」のタイトルのもとで見事に表現。North Coast Academyはタイトルを「echo」と題し、エコーや音の効果を演奏で人工的に表現し、半透明のスクリーンを使い幻想的なショーを表現し第7位を獲得した。第8位のGatewayは「robot rock」のショータイトルで名の通りのロボットダンスや音楽を表現した。そして9位入賞のBlue Nightsのタイトルは「metaforest」。
以下はMatrix [left out]、Infinity[bomb shelter]、Eastside fury[from the heart]、Surround sound[S2]、Timber creek independent、そしてodyssey[the four horsemen]と続いた。

PERCUSSION SCHOLASTIC WORLD

連続2度目の金メダルを獲得したDartmouth High School(以下HS) は「the garden」というタイトルで生い茂る草木をプロップなどでリアルに表現。楽園のアダムとイブが禁断の果実に手を出してしまい、それに怒った植物達から逃れるというものだった。
第2位のCenter Groove HSはタイトル「say」の通り格言やことわざを用いたショー構成で、見るものに勇気を与える影響力のある演技を見せた。続いてChino hills HSはキング牧師とオバマ大統領の名言を織り交ぜたショー「motivate」で観客に多くの刺激を与えた。
Ayala HSのショー「goodbye」は、人に伝える別れの挨拶に込める気持ちや悲しい心境を表現し第4位を獲得した。第5位のMission Viejo HSのタイトルは「remember」。アメリカ海軍のアクロバット飛行部隊blue angelsをトリビュートし、また自分達の初出場の時のショーを織り交ぜるなどで力強い演技を披露した。Arcadia HSは「missing you」のタイトルで寂しさ、喪失感を表したショーを展開した。James Logan HSはタイトルを「amber waves」とし、自分達の人生、アメリカ人としてのプライドなどを表現し、大歓声のスタンディングオベーションを巻き起こした。第8位のFred J Page HSは「seize the dream=夢をつかめ」で目標や夢を追いかけることの大切さを観客に投げかけた」。Forsyth Central HSは「the heart of warrior」で心の中の強さを表現した。
そして、その後はAvon HS [my masterpiese]、Upland Hs[loss and recovery]、Walled Lake[phodia]、Plymouth canton HS[in any language]、Choctawatchee HS[shattered]、Centerville HS[point of view]と続いた。

PERCUSSION INDEPENDENT OPEN

クラシカルな服装、ハットをかぶっての演奏で独自の演奏空間を作り出したPariah が「mystro」で金メダルを獲得。Scholastic worldの常連ファイナリストであるFather Ryan HSはこのクラスに参加して、プロレスリングをテーマにしたショー「wwgi」を披露。Tates Creek Indoorは、人とマシンを動きで表現したショー「bionic」を披露。STRYKEは[illusion]で熟練したトリックやパフォーマンスで魅了した。つづいてPenn Stateは「the only constant」でスタンダードなショーを色調の変化で好演出し、Palmetto Percussionは「money」でお金の魅力や怖さなどを表現したショーをみせた。

PERCUSSION SCOLASTIC OPEN

Pacifica HS がこのクラスの四年連続の優勝を手にした。「fill in the blank」のタイトルで堂々の演奏を見せ、連続優勝の貫禄をみせつけた。Trumbull HSは「fear」で人の主要な感情のひとつ”恐怖”を表現。King Philip Regional HSは「againstthe grain」で長いポールを使い、ユニークな演技を披露した。「backwards」”逆さま”のタイトルでショーを作ったFountain Valley HS。逆行や巻き戻しなど、面白い要素を演技に取り入れていた。ドリル上で一人のプレイヤーが独立して動き回る場面を多用していたPace HSは「one」のタイトル通り、インディビジュアルの重要さを思い出させるショーであった。Kings HSの「mind set」はテレビやゲームなどの依存症の危険をテーマとしたショーを披露。

PERCUSSION SCHOLASTIC CONCERT WORLD

Ayala HS はこのクラスの4年間で3度目の金メダルを獲得、同時に別部門のファイナリストにもなるという素晴らしい功績を残した。「legasy」は100年にもなるアメリカのセレブレイションをテーマとした演奏だった。Mansfield HSの演奏したチックコリアの曲は並外れたクオリティで、目を閉じれば思い浮かぶほどに良いものだった。Tunstall HSは「supernova」で銅メダルを獲得。クリエイティブな曲作りで、夜空の流れ星を見ているような気分にさせてくれる演奏だった。そしてシロフォンデュエットで大歓声を巻き起こした演奏を見せてくれたのはタイトル「same shirt,different day」を演じたGoshen HSが四位入賞。

PERCUSSION SCHOLASTIC CONCERT OPEN

それぞれに個性のはっきりしたチームが登場したこのクラスは、とても印象強くユニークな時間となった。メダリスト達がクラシック音楽を織り交ぜてきたりと、様々な演奏が見られた。Muscle shoals HSは世界で最も愛されたオペラのひとつである「カルメン」を用い、絶妙なニュアンスと熟練した技術をみせてくれた。Portsmouth HSはチャイコフスキー交響曲第4番を用いて、バランスやブレンドにおいて非常に安定感のある演奏をみせた。
Clayton HSはバルトークの曲を用い、鍵盤演奏での飛ぶようなスピード、そしてクオリティを見せてくれた。残りのファイナリストはJames Garfield HS、Hickory HS、Dadhne HSの順である。

PERCUSSION INDEPENDENT A

OC indoor の演奏でアリーナが大きく揺れ動いたことを観客のみんなが感じたことだろう。[aftershock]のテーマで観客を釘付けにさせ、力強くインパクトのあるドラミングを見せた。観客を巻き込んでのエンターテイメントを見せてくれたのは「you are here」のタイトルで演奏をしてくれたFarmington United.ハンドクラップを誘った場面が印象的だ。Voyager Intrepidはイントロでフロアをめがけて走りこんでくるドリルが印象的。タイトルは「percussion encounters」のBoston Universityは「crossfade」でフロア前面に広がる活気ある演奏を見せてくれた。Chatanooga Independentは「setting the tone」で疾走感とクオリティのある演技を披露。

PERCUSSION SCHOLASTIC A

この大会のメダル争いは初日の夜、このクラスから始まった。Los alamitos HSは「fade」ですべてのキャプションで1位を獲得。そのクリーンな演奏とスムーズなムーヴメントはとても印象的だ。Thomas worthington HSは「structural evolution」で青く彩られたフロアーで風車をイメージさせるショーを演出。常連ファイナリストであるfranklin central HSはウッドブロックなど木製楽器をうまく音楽に絡め、多様なステージを演出した。タイトルは「timber timbre」のUniversity HSは「your senses」で言葉に対する知覚をテーマとしたショーを見せてくれた。Plainfield HSはメンバー個々のユニークな演奏で観客の気持ちを高ぶらせた。タイトルは「something different」。

WGI【ColorGuard部門】focus –Spring 2009より

毎年4月、数百ものカラーガードとパーカッションのチームがオハイオ州デイトンで開催される「ウィンターガードインターナショナルワールドチャンピオンシップ」に参加するために集まる。二週間に及ぶ熱狂的パフォーマンスと競い合い、そして強烈な刺激が「sport of the Arts」のこの上ない素晴らしさを私達に示している。
今年、この大会は4月2日から始まり、世界中のカラーガードチームがUD アリーナのフロアに優勝を目指し集結した。
秋のフットボールシーズンの後、オーデションの後、初めのコンセプトを聞いた後、音楽やコスチュームなどショーに必要なものがデザインされた後、動きを組み立てた後、そしてリハーサルの後、ムーブメントや道具での努力を重ねた後、初めてのランスルーの後、そして更に重ねた練習の後、ドレスリハーサルの後、初めての本番とクリティークの後、構成のアレンジと追加の後、そして再び改善のための練習の後、地方予選の後、完璧な練習を終えた後、クルーメンバーの一人がデイトンへのフライト中に体調不良になった後、全員で円陣を組み気持ちを高め合った後、さまざなまストーリーを乗り越え、やっとこの言葉を耳にすることが出来る、、、

「ワールドチャンピオンシップの演技を始めてください」

インディペンデントとスカラスティックの枠組みからなる286人ものカラーガードたちはこの全ての道のりを越えてフロアーへ出て行った。ここからは、その2009年カラーガードのチャンピオンシップの結果成績を紹介していきます。

INDEPENDENT WORLD

私達が期待している想像力の高まりは、いつもといっていいほどにこれから挙げていくチームに集結されている。今年のインデペンデントクラスのカラーガードたちはスタンダードな形のガードやダンス、テーマの鮮明さ、そして今までにないアイデアを私達に見せてくれた。これまでの歴史的景観と新しい今年の競技の世界観の融合を、サンタクララとコロナの優勝・準優勝、そしてAimachiの二度目の三位から見てとれた。

サンタクララは「the kiss」というタイトルで感動的ダンスとドラマを披露し初優勝を獲得した。今年で初エントリーから四年目になっていた。そして、急激な勢いで順位を上げてきたCoronaは「A case of you」というタイトルで見ごたえのあるアクロバティックなショーを披露した。バトントワリングも駆使したAimachiは、聖書の中の物語で兄弟の奥深いストーリーを描いたショー「Beloved」で人々を魅了した。去年の銅メダリストでもあるNortheast Independentは、タイトル通りといえる「atmospherics,ムード、雰囲気」でショーを披露し第4位を獲得した。第5位には、過去に優勝もしたBlessed Sacrament。30年続くこのチームの伝統ともいえる演技を見せ付けた。そしてDayton Guards OnyxとZydeco Colorguardはこれまで獲得できなかった順位、第6位と第7位を見事に獲得。タイトルは順に「At arm’s Length」「An Evening Stillness」。Braddock Independentの 「 We do it to Ourselves」。Crown Guardの「let there be light」。そして「Underneath」のタイトルで登場したBlack Watch。これらのチームでトップ10は争われた。
10位以下に着けたファイナリスト達は、the Knights「stand up for something,or fall for anything」、新加入のチームAlter Ego「finding my direction」、Diamante の「Inside the Ink」、そして初のファイナル参加を果したPremonition 「Illusion 」、Sacred heart 「private Dancer」となった。

SCHOLASTIC WORLD

この6年で急成長を見せてきたインディアナ州のAvon HSが遂に金メダルを獲得した。「リリース」と題されたショーでとても美しい演技を披露した。10回優勝経験のあるJames Logan HSは「dreamtime」という名の民族儀式を用いたショーでファイナルに返り咲き、見事な演技で銀メダルを獲得した。去年のチャンピオン、Flanagan HSは「hopelandic」という名のショーで銅メダルを獲得。これはアイスランドのバンド、シガーロスの曲をモチーフとしていた。Carmel HSが演技したのは「good luck」、第4位ではあったがとてもしっかりしたものだった。それに続いたのがピアノや弦楽で構成した曲「chaos theory」でショーを見せたWarren Central HSであった。そして6位以降は、長きに渡りファイナリストであり、メダリストでもあったチームらが10位まで顔を並べた。順にChoctawhatchee HSで「バレンタイン」。Arcadia HSによる「geometry of art and life」、Center Groove HSの「here comes the flood」、Miamisburg HSの熱演「all roads lead to rome」.Rancho Bernardo HS が「catch a star in a jar」を披露した。そして残りのファイナリスト達。Trumbull HSによる「aurora」。Center ville HSの「the poison tree」.Freedom HS の「just right.」、Cheshire HSの「reaching out」、Seminole HSの「shiver」の以上であった。

INDEPENDENT OPEN

シアトルのRhapsody がオープンクラスの金メダルを獲得した。ショータイトルは「soul mates」で印象的なフラッグの演技を見せていた。デンバーのOpus 10がバッハの音楽を用い、銀メダルを獲得。そして彼らに続きオハイオのJuxtapositionが「between the lines」という名のショーで銅メダルを獲得。テキサスのArs Novaが「these are the days」で自己最高の順位、第4位を無事に獲得。続いてFirst Frightの「generation Y」が第5位を獲得した。そして、6位から10位までは、変化に富んだ面々が顔を並べた。Interplay による印象的なショー「wonderful time」、North by Northwestの「suspense」、USF Winter guardの「the way I see it」、Windの「street light people」、そしてオランダからのチームBeatrixが「chess」という名のショーで興味をそそらせた。

SCHOLASTIC OPEN

シカゴのMarian Catholic HSが天国と地上をあらわす壮大なショー「fallen」でこのクラスの金メダルを獲得した。続いてコロラドのLegacy HSが上質のダンスで魅せたショー「emergence」で銀メダルを獲得。ジョージアからのPope HSが「the three of life」で第4位との僅差で銅メダルを獲得。巨大な木のプロップをセッティングしてショーをしたMechanicsburg HSの「autumn’s end」が第4位を獲得。South Brunswick HSは第5位に着き力を見せた。ショータイトルは「luminaria reaching for the light」。その後のトップ10はGates Chii HSの「seraphim sky」、Valencia HS とWest Johnston HSがタイの7位入賞でタイトルはそれぞれに「the carousel」「gravity」。Lace Central HSの「falling slowly」ギターと歌でフューチャリングされたショーだった。そしてジャズピアノの曲で作ったショー「swing shift」を披露したCrestview HSであった。

INDEPENDENT A

ミシガン州大学のガードから出来上がったチームState of Artが青色の際立つ構成のショー「follow the lead」でみごとにインデペンデントAのチャンピオンを獲得した。Salem Blueはレオナルド・コーヘンの曲「hallelujah」で銀メダルを獲得した。そして銅メダルにはジャズの構成で演技を見せたO2が入ってきた。「if I laid here」のタイトルで演技を見せたFIU Performance Ensembleが第4位を獲得。そして第5位をテキサスのAmericas Independentが「everyone’s life is a picture」のショーで獲得。続いてテキサスのIdentityが第6位を獲得。タイトルは「home on the range」。Usurpationがダンスとガードの見事な調和を見せたショー「the chagall duet」で第7位を獲得。そしてElizabethtown Independent が「immerse」のショーで第8位につけた。第9位にはAureus Independentで「wonderland」、10位にはRiver City Independentで「between the bars」と以上のチームが顔を並べた。

SCHOLASTIC A

ニューヨークのNorth Syracuse central HSが「why?」で見事にこのクラスの金メダルを獲得した。Spanish River HSが「sunday at the park」で銀メダルを獲得。続いてLyman HS がインディアンをテーマとしたショー「citizen of the planet」で力強い演技を見せ銅メダルを獲得。Kokomo Hsがオペラ風の曲でダンスアンサンブルを構成し、第4位を獲得。タイトルは「sposa son disprezzata」。Byrnes Hsが年間に大ヒットした曲の1つである「hometown」をガードで表現し第5位を獲得。そしてカリフォルニアのHomestead HSが「vector blue」のショーで第6位を獲得し、Desoto HSがしっかりとしたショーで第7位に位置づけた。タイトルは「amazing woman」。Greenfield Centrak HSが人生を描く「the dash between」で第8位を獲得。第9位にはFrancis howell HS とplymouth canton HSがタイで入賞。ショーはそれぞれに「while she waits」「waiting for my real life to begin」。

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